心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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呼吸瞑想ではストレスに効果がない?代わりに使える瞑想法とは

meditation no-effect

瞑想を始めてみたけど、いまいち効果を実感できない。もっと数をこなさないと変化が起きないのかな?

初心者の方は、本当に瞑想がメンタルの改善に役立つのか疑問を抱くものです。一般的なマインドフルネスの実験では約8週間の瞑想トレーニング後、メンタルの変化を調べています。そこでは確かに、ストレスが減るなど効果が確認できたようです。

しかし1つ疑問が浮かびます。「8週間もやらないと、効果が分からないの?」と。

瞑想は初心者にとってきついトレーニング。モチベーションを保ちながら続けるためには、すぐに効果を実感したいところです。

そこで私が見つけた論文では、とある瞑想を行えばたった2週間で効果を実感でき、さらに呼吸瞑想は効果がないということが明らかにされていました。長時間瞑想していても効果を実感できなかった人は、これからお伝えする瞑想法を試してみることをオススメします。今回はカーネギーメロン大学が行ったマインドフルネスの実験(1)から効果のある瞑想法についてお伝えしていきます。

 

 

呼吸瞑想はストレスに対して効果がない

あなたはどんな種類のマインドフルネストレーニングを行っていますか?呼吸のカウント、それとも実況型?初心者が取り組みやすいのは、呼吸のカウントでしょうか。

しかし実は、呼吸のカウントなどの現在に意識を集中させる瞑想では、主観的なストレスの減少には効果があるが、ストレスホルモンや血圧といった生理学的な変化には役に立たないことが分かっています。

本当にストレスに効果のある瞑想法とは、現在への集中にもう一つ要素を加えた方法のこと。次のカーネギーメロン大学の実験からそのヒントを見ていきましょう。

カーネギーメロン大学の実験からストレスと瞑想との関係を知る

カーネギーメロン大学は、ストレスへの対処の仕方によって生理学的な変化に違いが見られるか実験しています。実験期間は2週間。被験者は3つのグループへランダムに分けられ、実験前後の血圧、ストレスホルモン、主観的なストレスによって変化を測定したようです。実験では、

  • 1つ目のグループには、モニタ-(現在への集中)+アクセプタンスのマインドフルネス
  • 2つ目にはモニタ-のみ
  • 3つ目はコントロール群としてコーピング(リフレームやリアプレイザル)をさせた

こんな感じで、グループ分けしたそう。モニター+アクセプタンスの方法については後ほど紹介していきます。

さて、実験の結果どうなったかというと、

  • ストレス減少の効果があったのは、モニター+アクセプタンスのみだった
  • モニター+アクセプタンスグループは血圧が低下し、ストレスホルモンの一種であるコルチゾールが減少した
  • あとの2つのグループは、主観的なストレス減少は確認されたものの、生理学的な変化はなかった

といった感じに。モニター型の瞑想、つまり呼吸瞑想のようなものは「なんとなくストレス減った気がする」といった効果しかなかったということになります。この結果を見たとき、私自身、呼吸瞑想ばかりやっていたのでショックが大きかったです。

 

ちなみに、アクセプタンスについては著者曰く

我々の結果は、ストレスの生理学的な影響を効果的に減らすアクセプタンスの能力を鍛えるのに、2週間で充分だということを示している。

とのことで、短い期間でも鍛えられると主張しています。 

では次にモニター+アクセプタンスについてご紹介します。

モニター+アクセプタンスの瞑想とは

先ほども紹介したように、実験で効果が確認されたのはモニタ-+アクセプタンスの介入群でした。そして気になるのが、どんな瞑想法なのかということ。

モニタ-は体の感覚や感情に意識を集中させる瞑想で、皆さんご存知のことでしょう。ではアクセプタンスとはなんのことでしょうか?

アクセプタンスは日本語訳で受容という意味で、現在体験している感覚や感情をありのままに受け入れることを言うようです。

なので感情や感覚の受容と現在への集中を合わせた方法がモニター+アクセプタンスということになります。この方法はコンパッショネイトボディスキャンに近いやり方でもあるので、是非参考にしてみて下さい。

モニター+アクセプタンスのやり方

モニター+アクセプタンスが基本的な意味について分かったところで、いよいよやり方についてご紹介します。

まずは、イスに座る又は仰向けに寝転がりましょう。そして以下の順番でマインドフルネスを行っていきます。 

  1. 全身をリラックスさせる
  2. すべての体の感覚や感情、思考を喜んで受け入れる
  3. やさしく落ち着いた声で感覚にラベルをつける(今悲しみを感じているんだね。など感情や感覚、思考にラベルを貼る)

1回のトレーニング時間は3~10分ほど。早く効果を実感したい、今日はストレスが多かったという方は、長めにやることをオススメします。ちなみに、この瞑想法はDBT(Dialectical Behavior Therapy)という不安に対する行動療法で使われているテクニックだったりします。不安症にも効くそうです。

実験では、2週間計14回のトレーニングでストレスへの効果が確認できたようなので、少なくとも1日に1回は行った方がよさそうです

まとめ

今回ご紹介した瞑想法は、ストレス減少に効果のあるモニター+アクセプタンスという方法でした。もちろん、慈悲の瞑想や現在に集中する瞑想などが何の効果もないわけではありません。主観的なストレスの減少や、その他のメリットはあることでしょう。

しかしあなたがもし、ストレス解消のために瞑想をしたいという場合は、モニター+アクセプタンスのトレーニングをするべきだと思います。

これまでのマインドフルネス研究では、ストレス減少の効果の確認に8週間もかかっていたところ、この方法では、たった2週間で効果が現れました。

なんとなくストレスが減ったなどの感覚的な変化だけでなく、生理学的なレベルで変化が起きるのがモニター+アクセプタンスの特徴。強力な方法なので、是非お試しください。