今回は、セルフコンパッションとボディスキャン瞑想を組み合わせたコンパッショネイトボディスキャンという方法をご紹介します。
コンパッショネイトボディスキャンとは、ボディスキャン瞑想をセルフコンパッションようにアレンジした方法のことです。MSC(Mindfulness Self-Compassion )という海外のワークショップで教えられており、セルフコンパッションを鍛えるための有効な手段として使われているんですよー。
ちなみに、ボディスキャンはマインドフルネスの中でよく使われる方法のことです。ざっくりどんなものかを説明すると、体の部位を上から順番に力を入れたり、抜いたりして全身をリラックスさていくもの。
セルフコンパッションを高めたいなら、この方法を習慣的に実践すると良いですよ。
1.セルフコンパッションはMSCで学ぶことが出来る
MSCとは、マインドフルネスと精神療法を組み合わせたワークショップのこと。8週間でセルフコンパッションの概念の説明とトレーニングをしているそうです。たまに東京などで開催されているそうなので、セルフコンパッションを学びたい方は行ってみると勉強になると思いますよ。
このワークショップでは最初の2週間で「自分への優しさ、マインドフルネス、人間の全体性について」など必要な概念を学びます。3週目からは概念の復習をしつつ、マインドフルネスやHuggingなどを使って学んだことを実践するそうです。理論も実践の方法も学べるので、セルフコンパッションがしっかりと身に付くかと思います。
ちなみに、MSCはRCTの研究(信頼性の高い研究のこと)(1)で様々な効果があることが明かされています。この研究で改善されたのは、セルフコンパッション度、マインドフルネス、人生への満足度、幸福度、不安感、憂鬱感です。効果は6ヶ月から1年に渡って持続したらしいです。たった8週間で、1年も効果が続くのは費用対効果抜群ですね。
MSCの開催箇所は限られているので、気軽に行けないというのが残念なところ。しかし個人でもセルフコンパッションは鍛えることが出来ます。次に、このMSCの中で使われているテクニック「コンパッショネイトボディスキャン」についてお伝えしていきます。
2.コンパッショネイトボディスキャン
コンパッショネイトボディスキャンは思いやりを持ちながら、頭の先から足裏まで順番に注意を向けていく方法です。自分への優しさを培うのに適した方法といえます。難しい方法なので、気楽にお試しください。
ではやり方の手順を見ていきます。
- ベットか床に寝る。
- 腕を体から軽く外側に開く。足を肩幅に開く。全身の力を抜く。(ヨガのcorpse poseを参照)
- 頭の先から、首、肩、胸など、体の部位を上から順番に注意を向け、感覚に意識を向ける。(頭がかゆいと感じる、暖かく感じるなど)
- 体の部位に嫌な感覚があれば、リラックスし、緊張を和らげる。そして、優しさや思いやりをその部位に与えるイメージをする。イメージが出来たら、次の部位へ移動。(例、頭がじんじんする場合は力を抜き、よしよしと優しい声をかける)
自分のやりやすい順番で体の部位に注意を向けてください。頭から始めて、顔、首、右肩、左肩に移っていく等、自由にやってもらっていいです。
コンパッショネイトボディスキャンをすると、体がリラックスしていくのが分かるはず。ネガティブな感情が沸いたらすぐこれをやるって決めておくと、セルフコンパッションはグングン鍛えられていくでしょう。
3.まとめ
コンパッショネイトボディスキャンは、体の感覚に気づき、リラックスさせることができる方法です。たまにリラックスが上手くいかないときもありますが、その時は、思いやりをもって受け入れていきましょう。私はこの方法を使うようになってから、ネガティブな感情に囚われなくなったように思います。
自分の感情を受け入れ、本当に集中したいことに集中できるのがセルフコンパッションのいいところです。是非、お試しください。