心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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マインドワンダリングで創造性が上がるかも

mind wandering creativity

仕事や勉強の問題を抱えていて、どうしても解決できないという時に、ちょっとだけ別の作業をしたら答えが浮かんできたという経験はありませんか?

実は、この「別の作業をする」時間が創造性を上げてくれる鍵となっているのです。

シャワーを浴びている時に、ふとアイデアが浮かんだり、散歩中に思わぬインスピレーションが湧き上がったり。一旦、作業から離れると意外な解決法が浮かんできます。

今回は、ぼーっとする時間が創造性に与える影響についてご紹介します。 

マインドワンダリングと創造性との関係

カリフォニア大学ら(1)が行ったのは、マインドワンダリングが創造性を上げるか、についての研究です。マインドワンダリングとは、「ぼーっとする時間」のことを専門的な言葉で表したもの。つまり、何にも集中していないときの方が、アイデアが浮かびやすくなるのか見ていったんですね。

 

研究では、145人の19~32歳の人を対象に実験を行っています。ランダムに2つのグループに分けて創造性を測る課題を行わせたようです。

  1. 指示された物について、使い道をできるだけ多く考える課題(例えば、レンガについて考えるのなら、中をくりぬいて傘立てとして使うなど。)この課題を時間を空けて2回行う(反復グループ)
  2. 1.と同じことを行うが、2回目の課題では新しいものについて考えさせる(新規グループ)

分かりにくいと思うので簡単に説明すると、例えば、1のグループであれば「レンガについて」を2回考えさせる。2のグループでは、始めに「レンガについて」、次に「ぬいぐるみの使い道について」を考えさせるみたいな感じです。

 

これら2グループが1回目の課題を行った後に時間を空け、次のいずれかの条件下で2回目の課題を行ったようです。

  1. 集中力の要る作業をする
  2. 簡単な作業をさせマインドワンダリングを誘う
  3. 休憩する
  4. 時間を空けずに介入を行う

もしも、マインドワンダリングが創造性を上げるのなら、2の条件下で最もアイデアが浮かぶということになります。

 

さて、実験の結果はと言うと、

  • マインドワンダリングの多かったグループが、最も創造性を発揮した
  • 残りの3グループ間で創造性の差は無かった
  • マインドワンダリングで創造性が上がったのは、2回とも同じ物について考えさせたグループだった
  • 1回目と2回目で別の物について考えさせられたグループは、4つの条件下すべてのグループで創造性に差が無かった

といった感じに。

まとめると、一度取り組んでいた課題を一旦やめ、ぼーっとした後に再び課題に取り組むと、創造性が上がるということです。

単に、マインドワンダリングでクリエイティブな能力が上がるわけではなく、以前取り組んだ課題の創造力があがるようですね。

 

研究者曰く、

「我々のデータは、無関係な思考が創造的な問題解決を促すという意見を支持する」

〈中略〉

「我々のデータは、シンプルな別のタスク(本来のタスクとは関係しないタスク)がマインドワンダリングを最大化させ、創造的な問題解決を促すことを表す」

ということで、どうしても答えの見つからない問題は、一旦諦めて別の作業をする方が創造性を働かせられるみたいです。 

まとめ

ぼーっとするくらい退屈な作業をすると、創造性は上がり、意外なアイデアが浮かんでくるかもしれません。

仕事や勉強に行き詰った時は、シャワーを浴びたり、散歩したりなど、全く関係の無いことをしてみてるといいと思います。

時には肩の力を抜いて、問題を一歩引いて見て見ると、違った視点が見えてくるはずです。