心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識が得られるでしょう。

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コルチゾール量が減るぐらいストレスに効果的な活動とは?

art-stres
ストレスに効果的な活動を見つけました。

運動でも、瞑想でも、自然を見ることでもありません。

その活動は、アートです。

研究によると、1回45分芸術に取り組めば、コルチゾール量が減り、リラックスや不安減少の効果が得られるとのこと。

さっそく、アートについて調べた研究を見ていきましょう。

 

アートでコルチゾール量が減る

研究を行ったのは、ドレクセル大学らの助教授たち。論文は、Art Therapy誌に掲載されています。

実験には18~59歳の39人が参加し、45分間のアートに取り組みました。

参加者らには、紙やマーカー、粘土などが提供され、自由に芸術に取り組んだそうです。

絵を描くもよし、粘土で形を作るのもよしという子供が喜びそうな作業ですね。

アートで彼らのストレスが変化するかを調べるため、作業の前後に唾液からコルチゾール量を採集したとのこと。この量が多いと、ストレスが大きいと判断されます。

そして結果は、

  • アートの後、参加者の内75%のコルチゾール量が減っていた(r=0.61)
  • 残り25%は、コルチゾール量が増えていた

ということが分かりました。

参加者の半数がアートの経験者だったそうですが、経験の差に関わらずこのような結果が出ています。なので、多くの人がアートによるストレスへの恩恵を得られるということです。

アートの効果は他にもあるらしく、論文の著者曰く、

アートは、楽しさリラックスを提供することもあったが、他の人にとっては自由な表現やフロー体験、洞察の刺激、自分を知ることと結びついていた。

とのことです。

フロー体験は、幸福ともかかわりのある重要な体験なので、メンタルの改善や向上によく効きそうですね。

参加者の報告を見ても、効果の大きさが伺えます。論文には、参加者たちの「ストレスが減った」「不安が減った」という報告が載っていました。

 

しかし気になるのは、コルチゾール量が増えた人たちのことです。

なぜ、コルチゾール量が増えたのでしょうか?

論文には、いくつかの説明がされています。

まず、参加者らの好みが影響したのではないか?と指摘しています。アートが嫌いな人は、そりゃあコルチゾールが上がるよね、というお話です。

そしてもう1つ、充分な作業時間が取れてなかったのでは?という指摘です。

参加者の中には、作業のはじめは創作に苦しんだものの、後半で解決策が浮かんだというような報告をしていた人がいました。このように、問題の解決策を浮かぶことが出来た人たちは、コルチゾール量が減っていたそうです。モヤモヤが晴れてスッキリしたのでしょうね。

反対に、コルチゾール量が増えた人は、時間が足りなくてモヤモヤが晴らせなかったから増えたんじゃない?ということです。

 

とりあえず、アートが嫌いでないなら効果ある、自由に楽しめばストレスは減る、と考えれば良いのかな?と思います。

創作活動が嫌い、好きじゃない、という人は、エクスプレッシブライティングという方法もあります。アートと同じく、自己表現を必要とする作業です。

こちらは、ストレスや不安を減らしたり、ワーキングメモリを向上させたりという効果が得られます。アートよりも時間がかからずに出来るので、こっちの方がいいかもしれません。