心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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ストレスに強くなるには、畏怖を感じること

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畏怖は、人生の幸福度を上げ、メンタルを強くします。

大自然を眺め、自然の偉大さを感じる。空を見上げ、自分の存在の小ささを感じる。その様な畏怖を感じる体験が、あなたの心を強くしてくれるのです。

しかし、ただ畏怖を感じればいいという訳ではありません。あることを意識しなければ逆効果とさえなり得ます。

今回は、畏怖を最大限に活かし、ストレスに強くなる方法について見ていきましょう。

 

 

畏怖がチャレンジ反応を引き出す

バッファロー大学らの最新研究(1)では、畏怖がストレス反応を変えることを明らかにしています。

ストレス反応というのは、大雑把に分けて、ストレスを感じた時に「集中力が高まる」か「集中できなくなる」かの2通りの反応のこと。

被験者数182人。実験ではまず、

  • 人から拒絶された過去を思い出させ、ストレスへの向き合い方について質問する

ということを行い、被験者らが「ストレスを客観的に捉えるタイプか、主観的に捉えるタイプか」を調べたそう。客観的というのは、例えばストレスで苦しんでいる時に、「あー苦しいな」と感じるのではなく「苦しいと感じている」の様に、一歩引いた視点に立つことをいいます。

質問に答え終わったら、いよいよ介入の時間。

  • 介入群には、自然の動画を5分間見せる
  • コントロール群には、海洋生物のドキュメンタリーを見せる

という介入を行い、その後、

  • 2分間、自分の現在の挫折や障害となっているものについてスピーチする

というストレスを引き出す実験をしました。

実験中には、ストレス反応を調べるために心臓血管の状態も測ったんだとか。

で、結果はというと、

  • 客観的にストレスを捉える人は、畏怖によってチャレンジ反応が引き出された
  • コントロール群は、畏怖によってストレスに弱くなった

といった感じに。

チャレンジ反応というのは、ストレス下でむしろ自信や集中力が高まり、最高のパフォーマンスを発揮できる状態のこと

ストレスを客観視できる人は、畏怖によってストレスに強い状態へと成長したのです。たった5分の自然の動画でその変化が起きるのですから、かなり期待が持てるのはでないでしょうか。

 

畏怖を最大限に活かす方法

実験では、畏怖を感じても自分のことを客観視できた人にのみ、効果がありました。

ということで、畏怖を活かすには、客観視というのがポイントです。

研究の論文の著者曰く、

ストレスに立ち向かう時に畏怖から最大限に利益を得るなら、飲み込まれる前に自分自身から一歩引く必要がある

とのこと。

どうやればいいのかというと、自然の動画を見て畏怖を感じながら、「なんて小さなことに悩んでたんだ」という風に、障害になっていたものが実はなんでもないことだったと考えればいいのです。

もし、上手くいけば、自分の能力不足や立ちふさがっている壁が気にならなくなります。逆に失敗すれば、能力不足のほうに注意が向かってしまい、無力さを感じてしまうでしょう。

そうは言っても客観視するのが難しいという方は、動画を見る前にマインドフルネスを行ってください。マインドフルネスと畏怖を組み合せれば、最大限の効果を発揮できるでしょう。

 

まとめ

試験やプレゼンの前など、緊張を感じるような時には、事前に壮大な自然の動画を見てください。

あなたのストレス反応は、チャレンジ反応へと変わります。本番では、ストレスに負けず、ベストなパフォーマンスが発揮できるようになるでしょう。