心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識が得られるでしょう。

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勉強中の音楽で成績は上がるの?効果ないって本当?心理学の答え

勉強 音楽

勉強中に音楽を聴いて気分を上げる方っていますよね。アップテンポの曲や好きな曲を聴いて、テンションが上がれば集中力が増すような気がするものです。

でも、こんな疑問を抱かざるを得ません。

「音楽を聴いて本当に集中力は上がっているの?」

「勉強の効率は上がるの?」

それらの疑問にお答えするべく、今回は、勉強中に聞く音楽で学習効率が上がるのかを解説していきます。

 

  

1.過去の心理学研究で分かったこと

まずは過去の心理学研究から、音楽で勉強効率が上がるのかご紹介していきます。どうやら、上がるという研究と上がらないという研究があるようです。

 

音楽を聴いても勉強に効果ない説

音楽の心理学の歴史は長く、研究は70年以上前から行われています(Fendrick,1937)。この研究では、音楽の影響について何も明らかに出来なかったそうです。つまり、音楽を聴くと勉強の効率が上がることもあるし、下がることもあるということ。どっちつかずな結論でした。

 

しかし、2011年に行われた信頼性の高い研究では、勉強中に音楽を聴いても成績は上がらないという結果が出ています(kampfe et al,2011)

楽しい曲でも悲しい曲でも聴くだけ無駄。テストの点数は上がらないということです。

 

音楽を聴いたら勉強に効果ある説

時が進むに連れて続々と論文が発表され、一部の研究では、音楽が読解力を上げたり、IQテストの成績を上げたりすることを明らかにしました。

国語の文章読解テストでよい成績が取れたり、頭の回転が速くなったりするわけです。

 

が、その後の研究では、効果があるとする論文や、効果がないとする論文が次々と発表されています。

2.性格の違いによることが判明

音楽が勉強に効果あるないという2つの説を見て、「どっちなの!」と突っ込みたくなる人がいたことでしょう。実は、過去の研究には1つ問題がありました。

 

過去の研究の問題点が明らかに

どの研究も、聴く音楽の種類の違いや聴く人の性格の違いを考慮に入れていないという問題がありました。当然、音楽を聴きながら集中できる人もいれば、できない人もいます。アップテンポの曲を聴くとテンションが上る人もいますし、逆に刺激が強くて疲れてしまう人もいますよね。

このように、人や音楽の種類の違いを考えていなかったため、研究が上手くいかなかったのです。

 

しかし最近では、性格の違いが音楽による影響に違いを出すとの論文が出てきています。あなたが外交的な性格か、内向的な性格かで効果が変わるというものです。

3.内向的な人は静かなところで勉強するべき

論文で次々と明らかになったのは、外交的な性格であれば音楽によって勉強の集中力は下がらず、内向的な性格であれば集中力が下がるというもの。

なぜ、性格によって音楽の効果が変わるのかと言うと、内向的、外交的かで脳の構造が違うからというのが答えのようです。

 

外交的な人

外交的な人の脳は、外からの刺激に反応しづらい構造をしています。騒音の多い場所にいても疲れませんし、知らない人と合っても気軽に話しますよね。それは、外からの刺激に強いからなのです。

 

そのため、勉強中に聴く音楽も同じになります。音楽という音の刺激に対し、外交的な人の脳は反応しづらいので、高い集中力を保ったまま音楽を聴きながらでも勉強が出来ます。外交的な人であれば、勉強中に音楽を聴いても構わないということです。ただし、効果があるとは限りません。

 

内向的な人

外交的な人と違って、内向的な人は刺激に弱い脳の構造をしています。ちょっとの刺激で、脳の覚醒レベルが急激に上がってしまうのです。その時、覚醒レベルが高くなりすぎると、脳の処理スピードが落ちたり、疲れを感じたりします。これが理由で、内向的な人は、人が大勢集まるパーティーに行くと疲労が溜ったり、不確実性の高い状況に怖さを感じたりするのです。 

 

このように、性格による脳の違いで、音楽を聴きながらの勉強が得意だったり苦手だったりします。外交的な人は、音楽を聴いても集中力は下がりませんし、内向的な人は、刺激が強すぎて集中力が下がります。なので内向的な人は、静かなところで勉強した方が集中を保てるのです。

3.音楽を聴くなら勉強前がベスト

勉強中に集中力を落とさない又は、しっかりと成果を上げるためには、脳に過度な刺激を与えないことが大切でしょう。これは外交的も内向的も、等しく言えることです。

 

人は音楽を聴くと、脳の覚醒レベルが高まります(Nakamura et al 1999)。もしも、勉強中に音楽を聴いてしまえば、脳が勉強と音楽の2つの刺激にさらされるので、覚醒レベルは過剰になってしまうでしょう。

 

それもそのはず、1つの刺激であれば脳の負担は少ないのですが、2つ以上となるとマルチタスクとなり脳が興奮しすぎてしまうのです。もちろん、外交的な人の脳であれば、この刺激に耐えうるかもしれません。

 

しかし、もし音楽を聴くなら、内向的な人も外交的な人も勉強前に1点集中で聴くのがベストです。これなら丁度良い脳の覚醒レベルのまま勉強が出来るので、高い集中力を発揮できることでしょう。

 

4.まとめ

音楽を聴きながらの勉強は学習効率を下げてしまいます。長く集中したい方や、短時間で最大の集中力で勉強したい方は、勉強前に聴くのがオススメです。

高い集中力で、勉強の成果をぐっと上げましょう。