物語を上手く語る人の子供時代には、精神を心配してしまうようなある特徴があります。
この子は作家になるかもと将来を期待された子どもや、作文をすらすら書いて皆の前で発表していたような子どもに当てはまる特徴です。
その特徴とは一体何でしょうか?想像力豊な人たちの子ども時代に迫っていきます。
ストーリーテリングの上手い子どもの2つの特徴
よく勘違いされやすいのが、物語を上手く語る子どもは言語能力が高いのではないかということ。
彼らは普通の子と比べても、特別言語能力には優れていません。
では、どんな点が彼らの特徴だといえるのでしょうか?
1.独自の世界観が頭の中に
頭の中で、特殊な言語を話す生き物を想像したり、空想上のお友達と遊んだりするのが、ストーリーテリングの上手い子どもの特徴です。
まれに、そんな名前の人が周りにいないにもかかわらず、「私、~ちゃんとおにごっこしたの」と語る子どもがまさにその特徴に当てはまります。
彼らは、複雑な独自の世界観を繰り返し頭の中で想像しています。この想像力こそが、彼らのストーリーを語る能力を上げているのです。
オレゴン大学らの研究(1)では、頭の中に独自の世界観をもつ子どもに対して、言語理解力と、ワーキングメモリ、創造性のテストを行いました。
その結果、彼らは普通の子よりも、ストーリーのオチを考える創造性のテストで高い点数を取ったのです。言語理解力やワーキングメモリは、他の子と比べても差はなかったという結果も出ています。
言語能力や頭の良さではなく、想像力が高い子どもほど、ストーリーテリングが上手い人の特徴だったのです。
2.衝動的
衝動的に行動しやすい子どもも、ストーリーテリングの上手い子どもの特徴です。
ADHDの人がクリエイティブな能力に優れているという話を聞いたことがありませんか?
衝動性は、創造性と深い関わりにあります。
オレゴン大学らの研究では、先ほどと同様に頭の中に独自の世界観を持つ子どもを集めて、2つ目の実験を行いました。
その結果分かったのは、独自の世界観を持っていた子どもほど、ストーリーテリングが上手く、衝動性が高いという特徴が見つかったのです。
一見、衝動的な子どもは、じっとしていられず世話を焼かされるという印象をもたれがちです。が、実はクリエイティブなことが得意という意外な強みもあったのです。
まとめ
物語を上手く語れる子どもは、次の2点の特徴があります。
- 頭の中で独自の世界観を持つ
- 衝動的
もし、あなたの周りにストーリーを上手く語る人がいたら、こんな質問をしてみると面白いのではないでしょうか。
「子どもの頃、空想の友達がいなかった?」
もしかすると、「あー、いたいた」という返答が得られるかもしれませんよ。