心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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「私の目を見て話して!」で嘘が減るという研究結果

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見られているという感覚には、不思議な効果があります。例えば、募金箱の近くに目の写真があると募金額が増えたり、自転車置き場の近くに目の写真があるだけで盗難が減ったり。目には、人を善人へと変える効果があるのです。

そんな中、新しい研究では、見つめられると人は嘘をつきにくくなるのか?ということを実験しています。

嘘はどれくらい減るのでしょうか?どんな研究を行ったのでしょうか?

今回は、目と嘘についてお伝えします。

 

目を見れば人は嘘をつきづらくなる

フィンランドのタンペレ大学の研究(1)では、あるゲームを行い、見つめられた時と見られていない時で嘘の回数に差が出るか調べました。

実験の対象となったのは、19~37歳の51人の被験者ら。彼らは、嘘をつくゲームを行いました。

こんな感じのゲームです。

  • 嘘をつく方と見破る方の2人で行う
  • 嘘をつく方のコンピュータの画面に、青か赤の丸が表示される。相手に「これは青です」と正直に伝えても良いし、「赤です」と嘘をついてもいい
  • 嘘が見破られたら-5点。見破られなかったら+1点
  • 見破る方は、嘘と正直を間違えて判定したら、-3ポイント

ゲーム中、コンピュータの上に置かれたモニター画面で、相手の目が映し出されています。他の表情は見えません。

ゲームは全部で60回。相手がじっと見つめてくる時もあるし、全く見てこない時もありました。

 

さて、ゲームが終了し、嘘の回数に差が出たのか見てみると、

  • じっと見つめられた時には、嘘の回数が8.5%減っていた

という結果に。

過去の研究では、目のイメージで人が善人になることを明かしていたのですが、今回は、実際の人の目でも効果があることが分かったそうです。

相手から正直な話を聞きたいときには、じっくり目を見ればいいということですね。

 

なぜ、嘘をつきづらくなるの?

しかしなぜ、目をみるだけで嘘をつきづらくなるのでしょうか?

これまでの研究では、見られているという感覚が気前のよさや協調性を上げるから、というのが理由でした。

しかし、論文の著者によると、

規律の順守や協調の単なる向上だけでなく、今回の研究では、目を見ることそれ自体が不正直さを減らすことを示した。

ということで、目には人を正直にさせる効果があるのだそうです。

不誠実な人が嘘をつくときに目を逸らしたがるのも、見たら嘘をつきづらくなると本能的に分かっているからかもしれませんね。

 

まとめ

目をじっくり見られると、嘘をつきづらくなります。タンペレ大学の実験では、8.5%減らすことに成功しています。

むしろ相手に嘘をつかせて躍らせておきたい時には目を逸らしておく、確かな証拠が出たらじっと見つめて問い詰めるなど、戦略的に使い分けると面白そうです。