心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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明るい部屋、暗い部屋?アイデアの出やすい環境とは

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素晴らしいアイデアが浮かんだ時のことを思い出してみてください。

その時の場所は、明るい部屋と暗い部屋どちらだったでしょうか?

実は、部屋の明るさとアイデアの浮かびやすさには関係があります。どちらがクリエイティブなことをする時に、最適な環境といえるのでしょうか。

今回は、アイデアを生み出しやすくするための部屋の明るさについてお伝えしていきます。

 

暗い部屋と明るい部屋どっち?

アイデアといえば、電球のイメージがありますよね。事実、iphoneを使って「アイデア」と入力すると、予測変換に電球マークが出てくるほどです。

ということは、イメージとぴったりな明るい部屋の方がよりクリエイティブになれる気がしてきます。しかし、そうではないようです。

シュトゥットガルト大学の研究(1)では、部屋が暗い時ほどアイデアが生み出しやすいということを明らかにしています。

研究は500人以上ら被験者を対象とし、6つの実験を行ったそうで、こんな感じのデザインでした。

  • 明るい部屋と暗い部屋のどちらかで作業をさせる
  • 作業の内容は、未知のエイリアンの姿を描くというもの
  • 被験者とは別の「評価者」が絵のオリジナリティを評価する

オリジナリティのある絵の評価ポイントは、地球上の生物と似ていないかという点だったそうです。

さて、結果はというと、

  • 暗い部屋で描いた被験者の方がオリジナリティがあった
  • 暗い部屋の方は足が5本あるなど、異常な絵を描いていた
  • 暗い部屋の方がアイデアが浮かびやすかった

といった感じに。

実験では他にも、日用品の斬新な使い方を多く考えるという作業も行ったのですが、どれも暗い部屋の方が、アイデアの質が高かったとの結果が出ています。

アイデアを出したいときには、部屋の明るさを一番小さくしたり、日の光だけにしたりするのが適しているといえるでしょう。

 

なぜアイデアが浮かびやすくなるのか

暗い部屋でよりクリエイティブな発想ができるようになる理由は、安心感があるから。

暗い部屋だとテンションが上がるという人は結構いますよね。自分の顔が見えなくなることで、人の目が気にならなくなり、自由を感じるのです。その自由な感覚こそが、制約に縛られない型破りな思考を生み、質の高いアイデアを生み出しやすくするんだとか。

しかし逆に言えば、冷静な判断を失うということでもあるそうです。著者曰く、

明るい光は、新しいアイデアの生成を妨げるが、分析的な思考を向上させる。このような収束思考は生成されたアイデアを評価する上で重要です。「この新しいアイデアは有望か?限界と弱点は何か?このアイデアは実現可能か?」これらの質問に答えることは、アイデアをイノベーションにするために必要なことなのです。

とのこと。出されたアイデアの質を評価する時には、暗いよりも明るい時の方が適しているのです。

アイデアを出す時には暗く、評価する時には明るくが最適な環境といえるでしょう。

 

まとめ

今自分がどんな環境にいるのかでアイデアの出やすさは変わってきます。例えば、リラックスできる環境や、一人の空間の方が閃きやすいなど。

今回は、そんな環境のひとつである部屋の明るさについてお伝えしてきました。チームでも個人でも、アイデアを考える際は、部屋を暗くしておきましょう。