「勉強中や作業中なら集中できるんだけど、気が抜けるとぼーっとする」という人がいます。
他にも、「人と話をしていたのに、いつの間にか意識が別のところに飛んでいる」「やりたいことが無い時や休憩中はずっとぼーっとしていられる」という人もいるでしょう。
実はこの様に、ぼーっとするのが得意な人は知能が高いことが研究で分かっています。
心理学では、心ここにあらずな状態をマインドワンダリングといいます。今回は、マインドワンダリングと知能との関係について見ていきましょう。
ぼーっとしやすいと知能と創造性が高い
ぼーっとするのが得意な人は、知的でアイデアマンであることがニューメキシコ大学らの研究(1)で明かされています。
研究では、109人の被験者らを対象としてある実験を行ったようです。実験のデザインはこんな感じになっています。
- 被験者らのマインドワンダリングの頻度を調べる
- ワーキングメモリと知能のテストを行う
- 創造性を調べるテストを行う
- 休憩中の脳の状態をfMRIで調べる
ワーキングメモリについて知らない人は、こちらを参照ください。
さて、実験の結果はというと、
- マインドワンダリングの頻度が多い人ほど、流動性知能(思考力・推論力)と創造性が高い傾向にあった
- ワーキングメモリの差は確認できなかった
といった感じに。
かねてより、マインドワンダリングは、集中を妨げるとして悪者扱いされてきました。が、今回の結果では、逆に知能と創造性が高いというメリットがあるということが分かったそうです。
ぼーっとしやすいことで悩んでいたという人もいるかと思います。しかし悩む必要はありません。知能が高く、クリエイティブであるという素晴らしい長所を持っているということを忘れないで下さい。
そうはいっても集中力がないのは良くない
ぼーっとするのはいいことなのですが、集中したい時に集中できなければ作業が捗らなくなってしまいます。
そんな時、対処法として使えるのが運度と瞑想です。
運動で脳の血流をアップ
集中力を上げるには、脳に血流を送りましょう。その方法が運動です。
足は第二の心臓といわれており、足の筋肉を刺激することで脳へ血流が回ると言われています。
周りを軽く散歩したり、スクワットをしたりすると、ほどよく筋肉が刺激されて集中力を上げることができるでしょう。
この方法で上手くいかない場合は、次の瞑想を試して見て下さい。
瞑想
瞑想は、マインドワンダリグの頻度を減らすことができます。具体的には、アクセンプタンス型の瞑想を行うとよいです。
瞑想のやり方についてはこちらを見て下さい。作業を行う前にこの瞑想法を行えば、きっと集中力がアップするはずです。
もし、瞑想しても効果がないという場合は、脳が疲れているのかもしれません。その場合は、瞑想の時間を増やすことをオススメします。疲れが取れ、再び集中できるようになるでしょう。
まとめ
ぼーっとしやすいことのメリットは2つ。知能が高いこととクリエイティブなこと。ぼーっとしている間のめまぐるしい思考が以外な発想力を生んだり、問題解決の突破口が切り開かれたりします。
どうにかして常に意識に集中しておこうと思っていた人は、これを機に、そのメリットを活かして見るとよいでしょう。人とは違う個性は力になります。