心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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マインドフルネスや瞑想で思いやりのある人間に【メタアナリシス】

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人に思いやりのある人って、素敵ですよね。「この人となら、ずっと友達でいたい」そう思えます。

私も人に優しくなりたい、そんな時に使える瞑想法があります。それが、慈悲の瞑想です。その特徴は、自分も他人も、地球に存在するあらゆる生命までも幸せを願うというもの。

「私が幸せでありますように。佐々木さん(私の友人の名前)が幸せでありますように。カピバラも幸せで…」といように、皆の幸せを願っていく方法です。やっているところを想像しただけでも優しさが芽生えるのを感じませんか?

スピリチュアル的なので、瞑想実践者の中には「胡散臭い」といって、実践したがらない人も少なくありません。

しかし、そんな方にも朗報です。

シドニー大学ビジネススクールらの研究によりますと、呼吸瞑想、歩行瞑想など、好きな瞑想法で、思いやりは手に入るとのことです。今回は、マインドフルネスと思いやりについてお伝えしていきます。

 

 

 

マインドフルネス、瞑想で向社会的行動が増す

シドニー大学ビジネススクールらの研究(1)では、過去のマインドフルネス研究31本を統合して、マインドフルネスや瞑想が向社会的行動を促すのか分析しました。「マインドフルネスな人って、優しいのかな?」ということを調べたのです。

※この分析方法は、メタアナリシスという、科学的信頼性の高い方法。信頼できます。

 

さて、メタアナリシスでは、17,241人の結果をまとめて分析したところ、驚きの事実が分かりました。

マインドフルネスが身についている人と瞑想実践者は、向社会的行動と中程度の相関があったのです。

向社会的行動とは、ボランティア精神のようなもので、利益を求めず人のために役立とうとすることをいいます。進んで寄付をする人がまさに当てはまります。

つまり、日頃からマインドフルネスや瞑想を実践している人ほど、思いやりある行動ができるということです。

 

どんな瞑想法でも効果あり

今回の研究では、.どんな種類の瞑想でも思いやりが手に入ることを示しています。

慈悲の瞑想でなくとも、呼吸瞑想でも歩行瞑想でも良いとのことです。反スピリチュアルな人には朗報ですね。

メタアナリシスに含まれていた瞑想の種類は幅広く、そろぞれの向社会的行動の差がなかったからです。

 

研究論文の著者は次のように主張しています。

私たちの結果が示すのは、判断を下さず気づくという性質(マインドフルネスを指している)を持つことが、ある人の体験を促すということ。彼らは、他の人々をより助けようとするのです。

思いやり、優しさに瞑想の種類は関係ない。大事なのは、マインドフルネスであるかどうかだ、ということです。

 

補足:マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、自分の内外の体験に注意をむけ、価値判断を下さず、ありのままを受け入れることです。簡単にいうと、今に集中し感情に囚われないことを示します。

反対の考え方として例を出すと、テスト中に「不安」を感じたときマインドフルネスにない人はこのような思考をします。「このまま解けなかったらどうしよう。もう集中できない。諦めよう。」不安に囚われ、今に集中できなくなってしまっています。

これがマインドフルネスにある人では、「不安。とりあえず解けそうな問題から解こう」という様に、不安に囚われることなく、再び集中できるのです。

マインドフルネスの性質があるということは、感情に支配されず、大事なことに目を向けられるということなのです。

 

思いやりを身につけるために必要な瞑想時間

瞑想というと、数時間行わないと効果がないように思われがちですが、今回の研究結果では、たった9分の瞑想でも効果的とのことです。

分析対象となった研究には、9分の瞑想でも向社会的行動が促されたという結果も含まれていました。

さらに面白いのは、たとえ、瞑想時間が1時間になろうと10時間になろうと、同じくらいの効果があるのだそうです。

介入の長さに関する結果は驚きのものだった。彼らが示していたのは、短い時間の瞑想(1時間以下)でも、1時間~10時間からなるマルチセッションや1ヶ月のリトリートと同じくらいの効果があったのだ。

思いやりのある人間になりたいという方は、きりよく1日10分から瞑想を始めてみても良さそうです。

 

マインドフルネス、瞑想が向社会的行動を促す理由

マイドフルネスから得られる3つの効果が向社会的行動を促すのだそうです。

著者曰く、

これまでのエビデンスが示すのは、共感性、感情制御、ポジティブな気分を通してこれらの効果が働くということだ。

とのこと。

マインドフルネスで培われた、人に共感する能力や、感情をコントロールする術、気分の改善が人への思いやりを促してくれるのです。

つい人に辛く当たってしまうという人は、瞑想を始めてみると良いでしょう。

 

まとめ

マインドフルネスが身についている人や、日頃から瞑想に勤しむ人は、思いやりのある行動が取れます。

瞑想は他にも、ストレスの減少や、不安うつなどのメンタルの改善、認知機能をアップさせるという効果があるので、有益です。

まだ始めてないという方は、まずはこちらのエントリー

マインドフルネス瞑想が150時間を越えたので、効果を振り返ってみた - 心理の棚

をご覧になってみてはいかがですか?