心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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夜の睡眠を邪魔しない、頭が冴える理想的な昼寝時間とは?

nap-time

「昼になると眠くて集中できない」「眠気に負けてしまう」

ご飯後の授業や仕事は苦痛ですよね。眠たくて何にも集中できないことがあります。

そんな時は、昼寝をしましょう。午後も頭スッキリ、やる気がみなぎってくるはずです。

しかし、こんな不安を想像する人もいるでしょう。

「夜寝れなくなるんじゃ?」「昼寝すると気持ち悪くなる」

そんな方のために、今回は夜の睡眠を邪魔することがない理想的な昼寝をお伝えします。

 

 

理想的な昼寝

理想的な昼寝の時間は、30~60分です。

 

デラウェア大学らの2018年の論文(Ji X et al., 2018)によると、30分以上、60分以下が認知機能を高めるといいます。

昼寝の長さに関して、中程度の長さ(31~60)のグループだった被験者のみが、昼寝をしない人たちと比べて注意力タスクのスピードと正確性が上がっていた。

こっちの仕事をやって、あっちの仕事をやって、と注意をうまく切り替えられるようになるのです。

しかも、高まる認知機能は、注意力のみではありません。日常的に昼寝しているひとは、推論能力や、空間記憶も高まるといいます。

私達の研究では、昼寝の頻度や長さが認知的な利益を得るために重要であることを示唆している。中程度の頻度(週3~4日)や非習慣的な頻度(週3日未満)と比べて、習慣的な昼寝は、注意力や、非言語推論、空間記憶タスクにおいてより良いパフォーマンスが得られることが推定された。週に5日以上の昼寝のルーティーンが昼間の睡眠の習慣として推奨されうるということだ。

さらに、18~28歳を対象とした研究(Alager et al.,2012)でも60分で記憶力が高くなったと報告しています。

昼寝は、頭をスッキリさせるならもってこいな方法なのです。

1日30~60分、ほぼ毎日昼寝を取ることが望ましいでしょう。

 

60分より多く昼寝をするのはNG

60分を超えて寝ることは、逆効果になるかも。

先行研究によると、夜の睡眠に悪影響が出るとのことです。

長時間、特に昼遅くの昼寝は、夜の睡眠を妨げ(Komada et al.,2012; Nakagawa et al.,2016)、睡眠に関連する認知障害のリスクが高まるだろう(Kuula et al.,2015)。

寝すぎたり夕方ごろに寝たりするのは止めた方が良さそうです。夜の睡眠を邪魔したくないなら、12時~15時前に取るとよいかと思います。

 

まとめ

ということで、ここまでの研究結果をまとめます。

  • 昼寝は30~60分が理想的
  • 毎日取った方が注意力、非言語推論、空間記憶がアップする
  • 昼遅く、長時間の昼寝は、夜の睡眠を妨げる

いつ寝るか、何分寝るかに気をつければ、夜の睡眠を心配する必要はなさそうです。そればかりか認知能力を高められるので、積極的に昼寝をした方が良さそうですね。

 

参考文献

Ji, X et al., The Relationship Between Midday Napping And Neurocognitive Function in Early Adolescents. Behav Sleep Med. 2018; Feb 2: 1-15.

Alager, S et al., Slow wave sleep during a daytime nap is necessary for protection from subsequent interference and long-term retention. Neurobiol Learn Mem. 2012 Sep;98(2):188-96

Komada, Y et al., Relationship between napping pattern and nocturnal sleep among Japanese nursery school children. Sleep Med. 2012; Summer;27(2):71-6

Nakagawa, M et al., Daytime nap controls toddlers' nighttime sleep. Sci Rep. 2016 Jun 9;6:27246.

Kuula, L et al., Poor sleep and neurocognitive function in early adolescence. Sleep Med. 2015 Oct;16(10):1207-12.