心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識が得られるでしょう。

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リズミカルなジェスチャーで子どもの言語能力がアップするかも

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ジェスチャーを交えて話をすると、相手は話の内容を理解しやすくなります。言葉では表現できない欠けている情報を動きで補ってくれるからです。

これは、どんな年代にもいえることで、子どもも大人もジェスチャーを見ることで、話の理解の助けとなっています。

そして今回お伝えする研究では、子どもがジェスチャーを使ったり、見たりすることで言語力が上げられるかもということを調べてくれています。面白かったので、シェアしていきます。

 

リズミカルなジェスチャーで言葉の理解力がアップ

ポンペウ・ファブラ大学の研究(1)では、ジェスチャーを交えて話をすることで、子どもの物語を説明する能力と理解力が高まることを明らかにしました。

実験には、47人の5~6歳の子どもたちが参加しています。

 

実験の流れはこうです。

  1. 物語を見た後、どんな内容だったか説明してもらう(プリテスト)
  2. トレーニング
  3. また別の物語を見た後、どんな内容だったか説明してもらう(ポストテスト)

プリテスト、そしてトレーニング後のポストテストで成績に差が出るのかを調査したということです。

 

物語の内容は、小さなネズミとそのお友だちの話で、子どもたちのなじみの無いお話でした。物語を見終えると、プリテストを行い、次にトレーニングを受けます。

 

トレーニングでは、2人の先生が6つのストーリーを語っている映像を見せられました。その映像は、子どもが2つのグループのうちどちらにいるかで変えられています。

  1. ジェスチャーグループ
  2. ジェスチャーなしグループ

ジェスチャーグループは、先生がリズミカルなジェスチャーを交えてキーワードを強調しながら物語を話しました。

一方、ジェスチャーなしグループは、ジェスチャーなしで話しました。

リズミカルなジェスチャーとは、リズムよく体を動かして、重要なキーワードを強調することをいいます。

話を聞き終えた子どもたちは、先生がどんな物語を話していたのかを質問されます。

その時、ジェスチャーグループには、「リズミカルなジェスチャーを交えながら話して」と伝えました。ジェスチャーなしグループには、ジェスチャーに関する指示はしませんでした。これでトレーニングは終了です。

 

さて、子どもたちにポストテストを行ったところグループ間で成績に差が出たそうです。

  • ジェスチャーありグループは、プリテストよりも物語の構造をしっかりと理解し、流暢に内容を説明していた
  • ジェスチャーありグループは、プリテストとおなじような成績だった
  • プリテストの時点では、両グループともに成績に差は無かったが、ポストテストでは、ジェスチャーグループの方が成績が高かった

ジェスチャーを使ったり聞いたりした子どもたちは、言葉を良く理解し、流暢に言葉を発したのです。

ちなみに、物語の構造と言うのは、主人公の存在や、目的、目的を達成できたかなどを語れているかで判断したとのことです。

 

今回の研究結果と過去のジェスチャーに関する研究結果から、研究者は、リズムカルなジェスチャーを使うことで言語の発達を促せるかもしれないと推測しています。

どうやら、過去の研究によればジェスチャーを使うと、言語に関する脳の部位が活性化するらしいのです。

 

言語能力は、将来の学業の成績と関係しているろいわれるほど大切な能力です。

お子さんのいる方は、子どもさんにジェスチャーを交えて話をすると良いかもしれませんね。