心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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意見を聞いてもらえない人が心理学で説得力を高める方法

persuasion-talk

自分の意見を何度も伝えているのに、全く聞いてもらえないことはありませんか?

子どもや夫に「靴下を脱ぎ捨てないで」と言ったのに、放りっぱなしになっていたり、「お菓子のゴミはちゃんと捨てといて」と叱っても机の上に置かれてたり...。

明らかに自分の意見が正しいのに、聞き入れてくれないのは辛いものです。しかしそんな人でも、たった1つの心理テクニックを使えば説得力が高まり、相手の行動を変えやすくすることができます。

今回は、心理学で説得力を高めるための方法をお伝えします。

 

 

伝え方を変えるだけでいい

あなたの説得力を高めるための方法はただ1つ、伝え方を変えるだけです。

説得力の低い人は「~しといて」などの直接的なお願いをしがちです。が、この方法では、なかなか受け入れてもらえないことでしょう。

反対に説得力のある人であれば、相手のアイデンティティを刺激する言葉を使って意見を伝えます。

相手の行動をやめさせたい場合と、もっとやって欲しい場合とで2通りのやり方があるので、順番に見ていきましょう。

 

相手にやめてもらいたい場合

相手の行動をやめさせたい場合は、その人のアイデンティティから外れている人のことを褒めると説得力が高まります。

例えば、「靴下を脱ぎ捨てる人」であれば、「靴下をちゃんと洗濯機に入れる人はしっかりしてるよね」などの言葉を掛けて見て下さい。心理学研究では、人は自分と反対の行動を取っている人が褒められると説得されやすくなる、ということが明かされています。

この伝え方をすれば、行動を変えてくれやすくなるのです。

 

相手にもっとやって欲しい場合

「朝食のお皿を洗ってくれるのは嬉しいけど、夕飯のお皿も洗って欲しい」など、相手にもっとやって欲しいと頼む時に使える、説得力のある伝え方もあります

この例の場合では、「自分が使ったお皿を自分で洗わない人は、自立ができていない」など、相手とは外れた行動を取る人の悪いところを伝えると効果的です。

もちろん、こちらの伝え方の説得効果も心理学の研究で実証済み。ですが、あまりにきつい言葉だと相手を怒らせてしまう恐れがあるので、言葉選びは慎重に行ってください。

 

心理学の研究

ここまでお伝えしてきた方法ですが、「本当に説得力が高まるの?」と疑問に思っている方もいることでしょう。

そこで、この伝え方の信頼性を高めるためにも、実際に行われた研究についてお伝えしていきます。

説得研究

心理学者H・ブラントンのチームは説得力を高める伝え方について実験を行ったそうです(1)。

実験のデザインはこんな感じです。

  • 被験者らは、インフルエンザの予防接種に関する2つの新聞記事のうちどちらかを読むよう指示される。
  • 片方は、ほとんどの学生が予防接種を受けるという記事。もう片方は、ほとんどの学生が受けないという記事。
  • 読み終わった後、また別の2つのうちどちらかの記事を読んだ。
  • 1つは予防接種を受ける人を褒める記事で、もう1つは受けない人を批判する記事。

ということで、この実験では読んだ記事の組み合わせによって、説得力が変わるか見ていったんですね。

さて、結果はというと、

  • 最初に「ほとんどの学生が予防接種を受ける」という記事を読んだ被験者は、2つめの記事で「受けない人を批判する」内容を読んだときに、説得されやすかった。
  • 最初に「ほとんどの学生が受けない」という記事を読んだ被験者は、2つめの記事で「受ける人を褒める」内容を読んだときに、説得されやすかった。

といった感じに。つまり、被験者は最初に読んだ記事と外れた行動を取る人の記事を読んだ場合、強く影響を受けたということになります。

この研究からも分かるとおり、相手の行動とは別の行動を取っている人のことを話題にすると、説得力は上がるのです。

 

まとめ

なかなか人に意見を聞いてもらえないという人でも、伝え方次第で説得力は高くなることでしょう。

今回紹介した方法で相手を説得できるということまでは保障できませんが、少なくともこの方法で説得のされやすさは高くなると思います。

説得の際に使う際のテクニックの1つとして、この方法を試してみてはいかがですか?

 

説得力について学びたい人が参考になる本

どの本も説得力を上げるための参考になるのですが、巧みなセールストークに引っかからないために説得を防衛する術も学べます。人のことを簡単に信用してしまうという人にも読んで欲しい本です。