心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識が得られるでしょう。

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たった1枚写真を撮るだけでも楽しい気分が減るかも

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撮った写真を見返すと楽しい気持ちになりますよね。卒業旅行の写真や子供のころの無邪気な姿を見て、懐かしい気分になったり。

しかし、デンバー大学らの研究によると、撮る行為自体はその瞬間の楽しさを減らしてしまうのだそうです。

旅先で何度も撮ったり、常にシャッターチャンスを伺ったりする人は、写真に気をとられてその瞬間を楽しめていないのかもしれません。

 

写真を撮ると楽しい気持ちが減る

写真を撮っている最中には、目の前のことに集中できないという問題があります。どうやったら上手く撮れるのか?角度をどうしようか?そういうことを考えている間にせっかくの楽しい時間が過ぎ去ってしまうのです。

デンバー大学らの研究では、152人の大学生を対象とした実験を行い、写真を撮ることのデメリットを明かしました。

実験のはじめ、学生らは2グループのうちどちらかに分けられ、別々の指示のもと動画を見ました。

  1. ただ見るグループ
  2. 写真を撮りながら見るグループ

動画は毒蛇とクラゲが出てくる自然を題材とした内容で、レビューの評価が高く、他の学生にも楽しいことで評判だったそうです。

さて、動画を見終えると、楽しかったかどうかを100点満点で尋ねました。すると、2グループの間で評価に差が出たそうなのです。

  • ただ見たグループの平均得点:約72点
  • 写真を撮りながら見たグループの平均得点:約63点

写真を撮らなかった方が動画を楽しんで見ていたのです。

さらに、研究者らが学生たちの写真を撮った枚数を調べたところ、何枚撮ったかに関わらず楽しさは減ることが明らかとなりました。たった1枚撮るだけでも楽しい気持ちは減ってしまうのかもしれません。

 

他にも研究者らが複数の実験を行ったところ、こんなことが明かされました。

  • 写真をシェアしようとしまいと撮る行為自体が楽しさを減らす
  • 中程度に楽しい体験のときには楽しさに変化が無い(例...博物館や食事)※過去の研究では、楽しさが上がったという報告も

「まあ楽しいかな」くらいの体験なら写真を撮った方がいいかもしれませんね。

なぜ、写真を撮ると楽しい気持ちが減るのかについて、研究者は体験の邪魔になるからと推測しています。

楽しみを味わっている時間が写真を撮る時間に邪魔されて、思う存分に楽しめなくなるということです。

写真は、楽しんでから撮るのが賢明ですね。

 

まとめ

楽しい瞬間は、思い出に残したくなるものです。旅先やイベントで写真を撮り、後から見返すと、もう一度楽しかった日のことを思い出せます。

しかし、写真を撮ることは、楽しさを減らす行為でもあります。

シャッターチャンスを伺ったり、写真の出来を確認したりしている時間が、楽しむ時間を邪魔してしまうのです。

一度カメラを構えるのをやめて、その瞬間の体験を大切にしてみてはいかがですか?