電車に乗り込んだ瞬間に端の席を取ろうとする人は、冷淡なサイコパスの可能性が低いです。
逆に、人と人の間の短い隙間に座ろうとする人や、やたらと距離を詰めてくる人は、その可能性を疑った方がよいでしょう。
今回は、冷淡なサイコパスを見抜く方法についてお伝えしていきます。
冷淡なサイコパスとは?
「あなたは、ある人が傷つけられているのを見て「あれは彼自身の問題だ」と言ってしまう、または思ってしまうでしょうか?」
この質問に「はい」と答えてしまう人は、冷淡なサイコパスである可能性を秘めています。
冷淡なサイコパスというのは、ざっくり言うと、人が苦しんでいるのを見ても見ないふりをしたり、共感力がなかったりする人のことです。もし、友人にこのタイプの人がいたら、平気であなたを裏切ってしまうかもしれません。慎重に接した方がよいでしょう。
冷淡なサイコパスは距離が近い
サイコパスは、共感能力に問題があると言われています。人が不快だと思うものに何の感情も感じないというのが特徴です。そしてその特徴は、人との距離感にも表れます。
ジョージタウン大学らの研究(1)では、冷淡なサイコパスほど人との体の距離が近くなることを明かしたそうです。
実験はこんな感じで行われました。
- 被験者のサイコパス特性を尺度で調べる
- 実験1.被験者と実験者が4m離れたところで向き合い、実験者が被験者に向かって歩いていく。被験者は心地よいと感じる距離でストップと言う。
- 実験2.今度は被験者が実験者に向かって歩く。被験者が心地よいと感じる距離で止まる。
- 距離の記録とサイコパス特性の結果を比較
普通の人なら、実験1ではなるべく遠いところでストップと言うでしょう。実験2の自分から近づく時も、離れたところで止まるはず。しかし、冷淡なサイコパスは違いました。
実験結果はというと、
- 冷淡さの得点が高かった人は、実験者との距離が80cmより短いところで止まる傾向にあった
- より冷淡な人ほど、距離が短くなった
といった感じに。
普通の人は、人との体の距離を男性で約80cm、女性で約90cm空けることを好みます。が、冷淡なサイコパスの得点が高い人は、それよりも短い距離に心地よいと感じたのです。
なぜ彼らは、そんなにも距離を詰めようとするのでしょうか?
論文の著者曰く、
私たちの結果は、冷淡さの特性と扁桃体機能不全との間の関連を支持する。
ということで、脳の部位の1つに問題があると指摘しています。扁桃体というのは、恐怖を感じるなど、感情に関わりのある部位のこと。ここがうまく機能しないと、不快感や恐怖を感じづらくなるのです。つまり、サイコパスは、人に近づくことに不快感を感じないということになります。
さらにもう1つの理由もあり、著者によると、
これらの実験的条件は、リアルの攻撃的な遭遇に最も近いものである。より冷淡な人の対人への距離感は、攻撃の一般的な傾向、特に攻撃の手段と関連する可能性があると示唆している。
とのこと。腕の届く範囲まで人に近づくことで、攻撃しやすい位置に陣取るというのが、サイコパスの特徴だそうです。
短い距離であれば攻撃しやすい。普通の人からすれば思いつかないような考えを持っているのでしょうね。
まとめ:冷淡なサイコパスの見抜き方
人が苦しんでいようと何にも思わない、むしろ攻撃的である。そんな冷淡なサイコパスを見抜くには、体の距離に注目してみましょう。
友人、恋人でもないのに、すぐ近くに寄ってくるような人は疑った方がよいです。なんだかこの人近いなと感じたら、警戒しておきましょう。