歳を取って怖いのは、物忘れが激しくなること。
若い内から運動に取り組んだり、健康的な食事に気をつけたりすることで、脳の老いるスピードを緩やかにすることはできます。
しかし、これらをいざ実践しようにも、やる気が続かないということがあります。
もっと簡単に脳の老いを防ぐ方法はないのでしょうか?
そんな中、中央大学校とアラバマ大学の研究では、たった1つ、ある感覚があれば加齢による認知機能の低下を防げることを明かしました。
この感覚が得られれば、物忘れに悩むことなく、若々しい脳を保てるかもしれません。
この感覚で認知機能の低下を防ぐ
肉体や仕事の早さともに、50代を超えても20、30代と変わらぬ若々しさを感じさせる人は、彼らにしかない特別な感覚を持って生きています。
その感覚とは、人生の目的を感じているかです。
人生の目的に向かって行動できているという感覚こそが、脳を若く保つ秘訣です。
中央大学校とアラバマ大学の研究では、人生の目的を感じられている人は、認知能力のスコアが高いという結果が出ました。
ここでいう認知能力とは、頭の回転の早さや記憶力のことです。
今回の結果は、収入の差や健康状態、家族関係などに関わらず、確認されました。お金持ちでなくとも結婚してなくとも、人生の目的があれば認知能力が高かったのです。
研究は、50歳以上の1万人以上のデータを使って行われました。データには、認知能力のスコア、人生の目的を感じているか等が含まれていました。
そしてそれらを分析したところ、人生の目的を感じていることと認知能力の高さに関わりがあり、さらに加齢による認知能力の低下スピードがゆっくりになっていたことが分かったのです。
研究者は次のように言います。
人生の目的が認知機能に効果的なのは、目的のある人生を過ごしているという感覚が自己制御を高めることと関連しているからであろう。
その結果、レジリエンスやその他のポジティブな成果をもたらすのだろう。
つまり、目的のある人は、悪い習慣にはまらずに良い習慣を増やせているから、脳やその他の健康状態が優秀になる、ということでしょう。
知識を増やしたいから本を読む、健康でいたいから運動をする、このようにいい習慣を身につけることが出来ているのです。
人生の目的から得られる素晴らしい利益は、認知機能のみに留まりません。
他にも、
- 心血管疾患のリスクが減る
- 寿命が延びる
- 睡眠妨害(睡眠中に何度も目が覚めること)が減る
などの利益があります。
「脳を老いさせないために今から運動しよう」と言われると、なかなか行動に起こせないかもしれませんが、人生の目的を持つくらいなら簡単に出来ると思います。
大事なのは、自分が目的に向かって行動できているという感覚です。
人生の目的が分からないという方は、今自分がやりたいことに向かって頑張るのが良いと思います。