心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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リアプレイザルを使えば心拍変動が向上しネガティブに強くなる

reappraisal

感情を自在にコントロールできるという人は少ないでしょう。しかし訓練次第では、ネガティブな感情を反射的に減らすことができます。それもその場しのぎな方法ではありません。リアプレイザルを使って感情のコントロールを学べば、心拍変動が大きくなり、ストレスに強い心ができるかもしれないのです。

今回は、リアプレイザルでネガティブな感情を減らす方法についてお伝えします。

 

 

リアプレイザルとは?

リアプレイザルを日本語に訳すと、再評価という意味です。ちなみに、こちらストレスをツールとして利用するリアプレイジングという方法 - 心理の棚のエントリーで紹介したのと似たようなものです。

具体的にどんな方法かというと、ネガティブな感情を再評価するという方法。例えば、学校のテストで失敗した時、落ち込んだとします。リアプレイザルでは、落ち込んでいるという感情に新たな意味をつけていくんです。

私だったら、「この落ち込みは、今自分に不満を感じている証拠だ。この不満を次のテストでぶつけてやろう」の様に、自分を新たな挑戦へと導いてくれる感情だと再評価します。この様に、感情の解釈を変えることで、ネガティブな感情を減らすという方法です。

 

リアプレイザルでネガティブな感情が減る?

リアプレイザルの効果については、シェフィールド大学の研究(1)で明かされています。この研究では、27人の被験者を対象にランダム化試験で実験を行ったそう(ちょっと人数少ない...)。で、どんな感じの実験なのかというと、まず被験者を次の3つのグループへと分けています。

  1. リアプレイザルでネガティブ感情を減らすトレーニンググループ
  2. コントロールグループ
  3. なにもしないグループ

最初に被験者らにネガティブな感情を誘う画像を見せ(これがなかなかにショッキング)、質問紙でどれくらいネガティブになったかを聞いていくと。

それからトレーニンググループには、150回のトレーニング「この画像はフェイクだよってことを認識させる」を。コントロールグループには150回画像を見させる、ということをするそうです。

実験の終わりには、各グループにネガティブな動画を見させて、再び質問紙でネガティブな感情の度合いを尋ねるといった感じです。

 

さて、実験の結果どうなったかと言うと、

  • リアプレイザルグループは、他のグループよりネガティブな感情が沸かなかった
  • リアプレイザルグループの心拍変動が大きくなった
  • トレーニングから2週間経っても、リアプレイザルグループは、習慣的にリアプレイザルを使っていた

といった感じに。

単にネガティブが減っただけでなく、心拍変動まで変わるというのは、この方法に希望が見えてくるのではないでしょうか。

ちなみに、「習慣的にリアプレイザルを使っていた」というのもすごくて、トレーニンググループは、ネガティブな感情が沸いたら無意識に使えるようになっていたということになります。

 

リアプレイザルで感情制御を身につけよう

シェフィールド大学の研究では、画像を使ったリアプレイザルのトレーニングで、ネガティブな感情が減っていきました。

ということは、ネット上のネガティブな動画や画像を使っても感情制御を鍛えることができるはずです。

悲しくなるようなアニメなど、つらい感情を引き起こすものを見てリアプレイザルを実践してみてはどうでしょうか?繰り返し練習すれば、習慣的なリアプレイザルが身につくはずです。気づいた時には、ネガティブな感情への対処が上手くなっていることでしょう。

 

まとめ

リアプレイザルを使って感情の解釈を変えると、感情のコントロールをしやすくなります。それも、何度も意識的に使っていれば、無意識の内にネガティブな感情が減っていくようになるでしょう。つらい気持ちが沸いたらリアプレイザルを使うというのを心がけてみてはどうでしょうか?