心理の棚

心理学の論文や書籍から得た知識をシェアしていきます。当ブログでは、心理学の知識を学べるでしょう。

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朝起きた時の嫌な感じで1日のストレス量と脳の力が予測できる

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朝、目が覚めて「ぐっすり眠れた」と思えると、1日気分良く過ごせそうな気がしてきます。しかし逆に、「今日なんだか嫌な1日になるかも」と思ってしまったら、実際に悲惨な1日を過ごすことになるかもしれません。

ペンシルバニア大学らの研究では、朝のストレスの予測がその日のストレスを予測できるという報告がされています。目覚めた時の気分で、今日1日がうまくいくかどうか分かってしまうのです。

今回は、朝のストレス予測が与えるメンタルと脳への影響について見ていきましょう。

 

 

朝のストレス予測でその日のメンタルと脳のパフォーマンスが分かる

ペンシルバニア大学らの研究(1)によると、起床後のストレス予測がその日のメンタルと脳の状態を予測できることが明かされています。

研究の実験の対象となったのは、幅広い年齢層から集められた240人の男女。彼らには2週間に渡って、起床後に「その日のストレスの予測(今日1日どのくらいストレスを感じると思うか0~100で答える)」と、日中に5回の「ワーキングメモリテスト」、「ストレスを感じる出来事があったか」を尋ねたそうです。

その結果分かったのは、

  • 朝、ストレスが多いと予測した被験者らは、その日のストレスが多く、ワーキングメモリのパフォーマンスが悪化しやすい傾向にあった
  • 夜に翌日のストレスを予測しても何の関係性も見られなかった
  • 年齢による差はなかった

とのこと。

朝のなんとなくの嫌な予感が、正にその日のストレス量を的中させてしまったのだそうです。ワーキングメモリの悪化は、注意力の低下を示し、仕事でミス連発するといったことが起こります。「今日は嫌な感じがする」と思ったら、呼吸を深くしたり瞑想をしたりして、脳のパフォーマンスを低下させないようにすることが賢明でしょう。

ちなみにこの結果は、ストレスの多い生活を送っているかいないかに関係なく確認されたんだとか。

論文の著者曰く、

しかしながら、目覚め時のストレス予測の効果は、ストレスの頻度に関係なく有意であった。

したがって、予測効果がストレッサーの予測によって引き起こされた可能性は排除される。

とのこと。

「今日は仕事溜まってる」「気の合わない上司と食事かぁ」など、事前にストレスが多いと分かっている日もあるでしょう。しかし、その日のストレスを予測するのに、実際の出来事は関係ありません。直感的に「今日はダメだ」と思うだけで、その日のストレスとワーキングメモリが悪化すると分かるのです。

 

まとめ

朝、目が覚めて「あーもう今日は最悪な日になりそう」と思うと、実際に最悪な一日になるかもしれません。しかし、たとえその様に思ったとしても、まだ希望はあります。ワーキングメモリのトレーニングを行ったり、セルフコンパッションでストレスを下げたりすればまた違った結果となるでしょう。

朝の気分を真剣に捉え、嫌な予感がしたら事前に対策を取る、それで1日のメンタルと脳の悪化は避けられると思います。